副業を始めたいけど、何をしたらいいかわからないという方におすすめなのが「ライティング」です。特別な資格や高価な道具がなくても始められるため、初心者でも挑戦しやすい副業のひとつです。
とはいえ、「本当に自分にもできるの?」「どうやって始めればいいの?」と不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、副業ライティングの基本知識から具体的な始め方、効率よく稼ぐためのコツまでを丁寧に解説していきます。
フリーランスライター・校正者として10年の経験がある筆者が、未経験からでも収入を得られるようになるための実践的な内容をまとめました。ぜひ最後までご覧ください。

この記事はこんな方におすすめです。
- 副業でライティングを始めてみたいけど、何から手をつければいいかわからない方
- 自宅でできる副業を探している方
- 会社員のままスキマ時間で収入を増やしたいと考えている方
副業ライティングはなぜ初心者におすすめ?
副業を始めたいと思ったとき、とくに取り組みやすいのがライティングです。未経験からでも始めやすく、時間や場所に縛られない働き方ができるのが魅力です。まずは、副業としてライティングがなぜおすすめなのか、その理由を詳しく解説します。
初期費用がほぼゼロ
ライティングを始めるにあたって必要な道具はパソコンとネット環境だけです。それさえあれば特別なソフトや高価な機材は不要で、今すぐにでも始められます。
クラウドワークスやランサーズなど、仕事を探したり受注するためのクラウドソーシングサービスも、登録・利用は基本無料です(報酬から手数料が引かれる仕組み)。
このため副業初心者でもリスクなく挑戦できます。万が一続かなかった場合でも金銭的な負担がないのが大きなメリットです。

逆に金銭を要求してくるようなライティング案件は、怪しいと思いましょう。これはライティングに限らず、副業全般に言えることです。
スキマ時間でできる
副業ライティングの魅力のひとつは、スキマ時間を有効活用できることです。たとえば通勤時間や昼休み、自宅でのちょっとした空き時間でも作業ができます。
1記事単位で完結する仕事が多く、時間があるときにまとめて作業するスタイルも可能です。会社員や主婦の方など忙しい方ほどこの柔軟さが役立ちます。
自分の生活リズムに合わせて稼働時間を調整できるため、体力的・精神的な負担も少ない副業です。
文章力がスキルとして残る
ライティングで身につけた文章力は、一生モノのスキルです。文章を書く力は副業に限らず本業でも活用できますし、SNSやブログ発信などでも役立ちます。
また、文章力が向上することで情報整理能力や論理的思考力も高まります。副業で稼ぎながら、長期的に役立つスキルを磨けるのは非常に効率的です。
単なるお小遣い稼ぎにとどまらず、自分の市場価値を高める手段としてライティングはおすすめです。
【初心者向け】副業ライティングの基本知識
副業ライティングに挑戦する前に、まずはどんな仕事なのか基本を知っておきましょう。仕事内容やジャンル、必要なスキルを理解しておくことで、スムーズにスタートできます。
ライティングってどんな仕事?
ライティングには以下のような種類があります。
- Webライター(★副業初心者にとくにおすすめ)
- ブログライター
- セールスライター
Webライターは、クライアントが運営するWebサイトに掲載する記事を書く仕事です。企業や団体、個人クライアントから依頼を受けて記事を書きます。
ブログライターは、自分が運営する個人ブログの記事を作成する仕事です。自分の経験や知識を元に書くことが多いのが特徴です。
セールスライターは商品の販売を目的とした文章を作成する仕事です。この仕事はやや専門性が問われ、マーケティングの知識も必要になります。
初心者はまずWebライターやブログライターから始めるのがおすすめです。
- Webライター:短期間で収入を得たい方(きちんと成果物を納品すれば確実に収益が発生)
- ブログライター:自分のメディアをじっくり育てて収益化したい方(収益化できるかは努力・工夫次第)

それぞれの特徴を理解して、自分に合った分野を見つけていきましょう。
どんなジャンルがある?
副業ライティングのジャンルは非常に幅広いです。代表的なものとしては以下のようなものがあります。
- 趣味・ライフスタイル
- 金融系
- 美容・健康
- IT
- 転職・ビジネス系
- 法律系
- 医療系
初心者の方におすすめなのは、自分の得意分野や興味があるテーマを選ぶことです。
知識がある分野であれば調査にかかる時間が短縮でき、より質の高い記事が書けるからです。
必要な道具・スキル
副業ライティングに必要なものは以下のとおりです。
- パソコン(または外付けキーボード+タブレット)
- インターネット環境
- 基本的なタイピングスキル
- 基本的な文章力
スマホだけで書ける短い案件もありますが、効率的にかつ継続的に稼ぐという観点からは正直厳しいでしょう。いくらスマホの入力が得意な方でも、パソコンのタイピングのほうが圧倒的にスピードが速いからです。
パソコンに特別なソフトをインストールする必要はなく、GoogleドキュメントやWordなどの無料ツールで対応できます。
タイピング速度は速いに越したことはありませんが、始める段階ではそこまで意識しなくても大丈夫です。作業を重ねるうちに自然とスピードも上がっていきます。
副業ライティングに必要な「文章力」って?
文章力については、以下の3つがあれば十分にスタートできます。
- 主語と述語が対応していて、読みやすい文章が書ける
- 一文が長くなりすぎない
- 読者にわかりやすく伝えようとする意識がある
ライティング初心者の方にありがちなのは、「文学的でおしゃれな文章を書こうとする」「あまり一般的ではない語彙や専門用語を使おうとする」といった失敗です。
クライアントが運営するサイトの想定読者にもよりますが、副業ライティングでは基本的に「わかりやすく情報を伝えること」が求められ、これは小説や論文などを書くときの文章力とはまた別物です。
中学生でも理解できる文章を意識するようにしましょう。
副業ライティングの始め方【5ステップ】
副業ライティングを始めるにあたって、何から始めればいいのかわからない方も多いでしょう。ここでは副業ライティングの始め方を5つのステップに分けて解説します。
ステップ1.目標を決める
最初に取り組むべきは目標設定です。漠然と始めるのではなく、「月にいくら稼ぎたいのか」を決めることで行動の軸ができます。
たとえば「まずは月3万円を目指す」といった具体的な数字を設定しておくと、案件選びや作業時間の調整もしやすくなります。
目標があることで、やる気や継続のモチベーションにもつながります。
目標金額を決めたら、それを達成するために必要な作業時間や記事数をざっくりと計算しておくとより効果的です。
副業ライティングは積み重ねの世界です。まずは無理のない範囲で達成できる目標を設定しましょう。
ステップ2.クラウドソーシングに登録する
目標を決めたら、次は実際に仕事を探すためにクラウドソーシングサービスに登録します。登録は無料で、プロフィールを充実させることで受注率がアップします。
代表的なサービスとしてはクラウドワークスやランサーズがあります。初心者向けの案件も豊富に掲載されていて、企業としての実績があるので安心して利用できます。
報酬が発生すると手数料が引かれますが、とくに初心者の方は間に入ってくれるサービスを利用したほうがよいでしょう。悪質な発注者と直接やり取りすると、仕事をしたのに報酬が支払われないといったリスクがあります。
知名度が高いサービスのほうが評判を確認できるので、基本的には安全度が高いです。
ステップ3.初心者向けの案件に応募する
クラウドソーシングに登録したら、次は実際に案件へ応募していきます。
初心者向けの案件としては「体験談」「レビュー記事」「簡単なリサーチ記事」などが多く、これらから始めると取り組みやすいです。
案件の説明をよく読み、自分が対応できそうな仕事から始めてみましょう。
少しずつ慣れてきたら「プロジェクト形式」の案件にも挑戦してみると、より安定した収入を得られるようになります。
応募時には、丁寧なメッセージと自己紹介を添えることがポイントです。たとえ未経験でも「誠実に対応します」「納期を守ります」といった姿勢を示すことで、クライアントの信頼を得られます。
なお、初心者向けの案件は、正直に言って報酬はかなり低いことが多いです(500円とか、1,000円とか)。
しかし実績がない以上、まずは記事作成に慣れるつもりで真摯に取り組むことが大切です。最初は単価が低めでも、実績を積むことで徐々に高単価案件に応募できるようになります。
ステップ4.納品→フィードバック→改善を繰り返す
案件を受注して執筆が完了したら、次は納品です。
納品後にクライアントからフィードバックをもらえる場合がありますが、これをしっかり受け止めて次回に活かすことが大切です。
初めのうちは指摘や修正依頼が多く落ち込むこともあるかもしれませんが、改善を繰り返すことで確実にスキルが向上します。
フィードバックは無料で受けられる講座のようなものと捉えましょう。成長のチャンスとして積極的に取り組むことで、今後の案件受注にもつながります。
ステップ5.得意ジャンルを見つけて単価アップを目指す
副業ライティングを続けていくうちに、自分が得意とするジャンルが見えてくるはずです。
たとえば「美容」「ガジェット」「ビジネス」など、自分の興味や経験があるジャンルだと執筆もスムーズになります。
得意ジャンルを確立できれば、より専門性の高い記事が書けるようになり、結果として高単価の案件に挑戦できるようになります。
また、そのジャンルでの実績が積み上がれば、プロフィールでアピールしやすく、クライアントからの指名依頼も増えてきます。
単価アップのためには、自分の強みを把握し、それを積極的にアピールしていくことが大切です。
副業ライティングで失敗しないためのポイント
副業ライティングを始めたばかりの頃は、右も左も分からない状態で不安になるものです。特に、案件の選び方や仕事の進め方でつまずいてしまうと、やる気をなくしてしまうこともあります。ここでは、初心者が副業ライティングで失敗しないために押さえておきたいポイントを解説します。
いきなり高単価案件を狙わない
初心者のうちから高単価案件を狙うのはおすすめできません。高単価の案件は、それに見合ったスキルや実績が求められるからです。
無理に高単価案件に応募しても採用されない場合が多く、やる気を削がれてしまう原因にもなります。
最初は単価が低くても、まずは実績作りを重視しましょう。評価やレビューを積み重ねていけば、次第に高単価案件にも応募できるようになります。
まずは経験値を増やすことが第一です。
単価が安すぎる案件に注意
逆に、あまりにも単価が安すぎる案件ばかり受けてしまうのもやめましょう。1文字0.1円以下の案件などは、時間に対しての報酬が見合わないことがほとんどです。
最初は経験のために多少安い案件を受ける必要がありますが、ずっと続けていても成長にはつながりません。徐々に単価を上げていく意識を持ちましょう。
案件選びの際は「労力と報酬が見合っているか」を意識することが大切です。単価が安い案件にばかり応募していると疲弊してしまい、副業を続けるモチベーションが下がってしまいます。
著作権侵害に注意
副業ライティングでは著作権に関する知識も必要です。他人の文章をコピーして納品してしまうと、トラブルに発展する可能性があります。
万が一、納品先でコピペと判断された場合は信用を失う原因になり、契約解除や報酬なしといった事態も想定されます。
文章作成の際には複数の信頼できる情報源から調査した内容を自分の中に落とし込み、自分の言葉でオリジナルの記事を書くようにしましょう。
著作権を意識することで信頼関係も築けますし、文章力の向上にもつながります。
自分の時間単価を意識する
副業ライティングを長く続けていくためには、自分の時間単価を意識することが重要です。
たとえば、1記事500円の案件を2時間かけて書いていたら、時給換算で250円にしかなりません。そのため効率よく稼ぐためには、案件選びと作業スピードのバランスが大切です。
また、作業時間を計測しながら仕事をすることで、「自分はどのジャンルなら早く書けるのか」「どの案件が割に合うのか」がわかってきます。
副業ライティングで効率よく稼ぐためのコツ
副業ライティングを続けていると「もっと効率よく稼ぎたい」と感じるようになります。同じ時間でより多くの報酬を得るためには、工夫が必要です。
構成を先に作る
いきなり文章を書き始めてしまうのは、ライティング初心者が陥りがちなミスです。
しかし、構成を作らずに書き始めると「何を伝えたいのか」「どの順番で書くべきか」が曖昧なまま進んでしまい、途中で筆が止まったり、読みづらい記事になってしまう原因になります。
なぜ構成を先に作ることが重要なのかというと、文章の目的や読者への伝え方を事前に整理できるからです。
記事のゴールや主張を明確にし、全体の流れを設計することで、無駄な脱線を防ぎ、説得力のある文章に仕上げることができます。
特に長文の記事や専門性の高いテーマでは、構成を作っておくことで「今、何について書いているのか」「次に何を書くのか」が常に明確になり、迷うことなく書き進められます。結果として執筆時間も短縮でき、仕上がりの質も向上します。
また、構成を作る段階で不足している情報や根拠をリサーチしておけば、いざ書き始めたときに調べ物で手が止まることもなくなります。
慣れてくると構成作成にも時間がかからなくなり、最終的には作業効率が上がり、時間単価の向上にもつながります。

クライアントによっては、構成は先方が作り、ライティングのみ担当することもあります。この場合は、できている構成をしっかり読み、全体の流れを把握してから書き始めるようにしましょう。
テンプレートを作って作業時間短縮
よくある案件には、あらかじめテンプレートを用意しておくと効率的です。
特にレビュー記事や商品紹介記事などは基本的な構成が似通っていることが多く、テンプレートを作成しておけば、一から構成や文章を考える手間が省けます。
また、レビューや紹介系の記事では価格・特徴・メリット・デメリット・おすすめする人など、商品ごとに項目を統一しておくことが重要です。これによって、商品ごとに情報の過不足がなくなり、読者にとっても比較しやすく、わかりやすい記事に仕上がります。
この観点からも、テンプレートを作っておくことはおすすめです。
もちろん、案件ごとに細かな調整は必要ですが、あらかじめ骨組みが決まっていることで心理的負担が減り、迷わずに書き始められるのが大きなメリットです。
タイピングスピード向上
単純な話ですが、タイピングが速いほど執筆にかかる時間は短縮できます。
もしタイピングに自信がない場合は、タイピングゲームなどを活用して少しずつスピードアップを図りましょう。1文字ずつの積み重ねが全体の作業時間に直結します。
特にブラインドタッチがまったくできないとストレスになり続かないので、そのような方は先にタイピングの練習をしておきましょう。
自分の得意ジャンルに絞る
いろいろなジャンルの案件に挑戦するのもよい経験ですが、効率を求めるなら得意ジャンルに絞るのがおすすめです。
得意ジャンルであればリサーチの時間が減り、知識がある分スムーズに文章が書けるようになります。
クライアントからも「このジャンルに強いライター」として認識され、継続依頼につながりやすくなります。得意ジャンルがあることで自信もつき、案件選びも楽になります。
最初はいろいろなジャンルを試しつつ、徐々に自分の強みを見つけていくのが理想です。
継続依頼がもらえるよう丁寧なやり取りを心がける
副業ライティングで効率よく稼ぐためには、継続依頼をもらうのが近道です。そのためには、クライアントとのやり取りを丁寧に行うことが大切です。
レスポンスを早くする、納期を守るなど基本的なことを徹底しましょう。特に最初のやり取りで好印象を与えることができれば、「またお願いしたい」と思ってもらえる確率が上がります。
新しい案件を探すよりも、継続案件を増やした方が安定して稼げるようになります。信頼関係を築くことがとても大切です。
副業ライティングで月5万→10万に増やすためにやるべきこと
ここからは、副業ライティングに慣れて5万円程度は稼げるようになった後のお話です。
慣れてきて「月5万→10万」と収入アップを目指したくなった方は、基本的な執筆スキルに加えてさらに一歩踏み込んだ工夫が必要です。
SEOやセールスライティングの勉強
収入を増やすためには、SEOやセールスライティングの知識が欠かせません。
- SEOライティング:検索エンジンで上位表示されやすい記事を書くための技術
- セールスライティング:商品の購入や問い合わせを促すための技術
どちらも学ぶことでクライアントからの評価が上がり、高単価案件に挑戦しやすくなります。
なぜクライアントからの評価が上がるのかというと、クライアントにとって最も重要なのは成果だからです。読者がネット検索した際に上位表示される記事や、売上に直結する文章が書けるライターは、それだけで重宝され、継続依頼や高単価案件の依頼がくるようになります。
これらのスキルは独学でも学べますし、書籍やオンライン講座などを活用する方法もあります。
学んだ知識は、実際に記事作成で試しながら磨いていきましょう。成果を出せるライターになれば、自然と単価も上がり、収入アップにつながります。
単価交渉のタイミングとコツを知る
ある程度の実績ができてきたら、単価交渉を行うのも大切です。
最初から高単価を要求するのではなく、数件の納品が終わったタイミングで「今後も継続でご依頼いただける場合は、〇〇円でお願いできませんか?」と提案してみましょう。
交渉の際には、これまでの納品数やフィードバック内容などを添えると説得力が増します。
また、他社の相場も参考にして妥当な金額を提示することがポイントです。単価が上がれば、同じ労力で収入が増えていくため効率もアップします。
ブログ運営との掛け合わせ
さらに副業ライティングで収入を増やしたい場合は、自分のブログ運営と掛け合わせるのがおすすめです。
ブログを持つことで自分の書いた記事が実績として残り、ポートフォリオとして活用できます。
また、広告収入やアフィリエイト収入が発生すれば、クライアント案件とは別の収入源も確保できます。時間を切り売りしない方法なので、長期的に見るとかなりメリットが大きいです。
ブログ運営で得た知識はクライアント案件にも活かせるため、相乗効果が期待できます。
まとめ
副業ライティングは、初心者でも始めやすく文章力やSEOの知識など今後に役立つスキルが身につく副業です。最初は低単価からスタートすることが多いですが、地道に実績を積み上げていけば安定して稼げるようになります。効率化の工夫やスキルアップを意識しながら取り組むことで、収入を伸ばしていくことが可能です。