仕事をしていると、「もっと丁寧にやって」とか「ちょっと雑だね」と指摘されてしまうことがあります。自分なりに頑張っているつもりでも、ミスや抜け漏れが続くと「この仕事、向いていないのかな」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。
しかし、仕事の雑さは、正しい習慣を身につけることで改善できるものです。むしろ新人のうちから意識して仕事を進めておけば、後から効率化もしやすくなり、結果的に仕事が速く終わるようになります。
この記事では、「仕事が雑だ」と言われる原因と改善方法、信頼される仕事の進め方まで、実践的な工夫を解説します。「丁寧さ」と「スピード」を両立できる社会人になるためのヒントとして参考にしてください。
この記事はこんな方におすすめです。
- 上司や先輩から「仕事が雑だ」と指摘されることが多い新入社員の方
- 集中しているつもりなのにミスが多いと感じる方
- 社会人1〜3年目で「もっと仕事ができる人になりたい」と考えている方
仕事が雑だと指摘される原因
「スピードは速いけど、とにかく雑だ」と言われてしまう人は少なくありません。特に社会人1〜3年目の方は成果を出そうと焦ってしまい、この指摘を受ける人は多いです。しかし、原因を理解しないまま努力しても空回りしてしまいます。まずは、仕事が雑だと指摘される主な原因を押さえておきましょう。
確認作業を省略してしまう
仕事を早く終わらせようとする意識が強いあまり、確認の工程を軽視してしまうのが大きな原因のひとつです。
確認を怠ることで、誤字脱字や数字の間違い、伝達ミスが起こりやすくなります。
特に、メールや資料などは「一度作ったら終わり」と思い込んで提出してしまうことが多々あります。ミスが露呈すると「雑だ」という評価につながります。
とにかく早く終わらせようと焦ってしまう
「早く終わらせれば評価されるはず」という思い込みから、作業の質よりもスピードを優先してしまうのも原因です。
しかし、早く終わらせてもやり直しが発生すれば、結果的に非効率になります。
焦っていると視野が狭くなり、重要なポイントを見落としてしまうことが増えます。
何を求められているのかを確認せずに進めてしまう
そもそも「何を求められているのか」が曖昧なまま作業に取りかかってしまうケースも少なくありません。
仕事を依頼された背景やゴールを理解しないまま進めることで、成果物の方向性がズレてしまい、「これじゃない」と修正が必要になるのです。
このズレが積み重なることで「仕事が雑な人」という評価につながってしまいます。
新入社員が覚えたいミスを減らすための習慣
仕事の雑さを改善するためには、日々の習慣が大切です。小さな工夫を積み重ねることで、自然とミスが減り「丁寧な人」という評価につながっていきます。ここでは、新入社員が今すぐ実践できるミス防止のための習慣をご紹介します。
作業完了後は「3分間見直す」ルールをつける
作業が終わったら「3分間だけ見直す」と決めるだけで、ミスの発見率が格段に上がります。
誤字脱字、数値ミス、入力漏れなど、意外と簡単なミスが多いものです。
見直しの際は、声に出して読んだり、画面から少し離れて見たりすると、違和感に気づきやすくなります。
3分間という短い時間の設定は、集中力を保つためにも効果的です。だらだらと見直しても集中できず、かえって見落としが増えることもあります。
短時間で集中して確認することで、効率的にミスを防ぎましょう。
短い時間なら心理的にも「できそう」と感じられるため、習慣化しやすいのもポイントです。
「言われたこと」と「自分の理解」をメモで確認する
指示を受けた際に、自分の理解が正しいか確認することは非常に重要です。
「言われたこと」と「自分が理解したこと」をメモに書き出し、それを指示者に確認してもらうだけで認識違いを防げます。
たとえば「この資料、来週の会議で使うもの」と言われたら、「○月○日の営業会議用でよろしいですか？」と確認するだけでズレがなくなります。
また、書き出すことで自分の頭の中も整理されます。
面倒に感じるかもしれませんが、このひと手間が後のやり直しを防ぎ、結果的に自分のためになります。
提出する前に別の視点から1つチェックする
完成した資料やメールは、ただ確認するだけでなく「別の視点から1つチェックする」という習慣を持つとさらに精度が上がります。
たとえば「相手がこれを読んで理解できるか」「数字に間違いがないか」など、チェックする観点をひとつ追加するだけでミスを発見しやすくなります。
第三者になったつもりで読むのも効果的です。視点を変えることで、慣れてしまった文面の違和感に気づけるようになります。
慣れてきたら自分専用のチェックリストを作るのもおすすめです。再発防止に役立つだけでなく、作業時間の短縮にもつながります
「仕事ができる人」と評価されるための工夫
周囲から「この人は仕事ができる」と思ってもらうためには、ミスをなくす以外の工夫も必要です。新人のうちから意識しておくことで、いずれチームの中心として信頼される存在になれます。
結論ファーストで報告する
仕事の報告は結論→理由→補足説明の順番で伝えましょう。忙しい上司にとっては、最初に結論がわかることで判断がしやすくなるからです。
たとえば「この資料はこのような方向性で仕上げました。理由は〜。補足として〜」という流れを意識するだけで、伝わりやすさが大きく変わります。
結論を後回しにしてしまうと、相手が「で、結局どうなったの？」と感じてしまうことがあります。
最初に結論を伝えるクセをつければ、短いやり取りでも理解が深まります。また、これにより報告の質が上がり「できる人」という印象を持たれやすくなります。
途中経過を報告してズレを防ぐ
指示された仕事が進行中の場合、途中経過をこまめに報告することで認識ズレを防げます。「この方向で進めていますが問題ないでしょうか？」と聞くことで、間違った方向に進むリスクを減らせます。
途中で確認してもらうことで、必要に応じて軌道修正もでき、結果的に効率的に仕上げることができます。
また、こまめに報告していると「この人はしっかりしている」と評価されやすくなります。
完了報告は「確認済みです」とひと言添える
仕事を提出する際には、「確認済みです」とひと言添えるだけで印象が変わります。単に「終わりました」よりも、「自分で確認したうえで提出しています」という意思表示になります。
これにより「この人は丁寧に仕事をしているな」という印象を与えられます。
また、自分自身へのプレッシャーにもなり、自然と提出前のチェックが丁寧になるのもポイントです。小さな工夫ですが、積み重なると信頼に変わります。
雑さを改善すれば仕事も速く終わる理由
仕事を丁寧に進めようとすると「仕事が遅くなるのでは？」と不安に思うかもしれません。しかし、実際には雑さを改善したほうが結果的に早く終わるケースが多いです。ここでは、その理由を解説します。
ミスによる手戻りが減り、結果的に時短につながる
ミスをしてしまうと、やり直しや説明に時間を取られてしまいます。1回のやり直しで10分、20分が失われることも少なくありません。
最初から丁寧に取り組み、確認しておけば、これらの無駄な時間を丸ごと省略できます。
あわててやってミスを頻発するよりも、丁寧にやって無駄なやり直しを減らすだけで、1日の業務効率が大幅に改善されます。
信頼される→任せてもらえる→やりやすい仕事が増える
丁寧な仕事を心がけることで、上司や先輩からの信頼が高まります。
信頼されると「この人に任せれば大丈夫」と思ってもらえるため、上司や先輩からの指示もシンプルになり、無駄な説明が減ります。
また、信頼を獲得することで裁量権をもって仕事を任せてもらえる機会も増えます。そのような仕事は自分のやり方で進められるため、その分効率も上がります。
段取りが良くなり、残業が減る
雑な仕事ぶりを改善しようと心掛けていると、自分なりの段取りや進め方が洗練されていきます。結果として無駄な作業が減り、効率が良くなります。
段取りが良くなると「今日はこの仕事を何時までに終わらせよう」と計画的に進められるようになります。これにより、自然と残業も減っていきます。
まとめ
周囲から仕事が雑だと指摘されるのは、チェック不足や焦り、指示の確認不足などが原因です。しかし、少しの工夫や習慣を取り入れるだけで改善できます。3分間の見直しやメモでの確認、途中経過の報告などを実践すれば、確実に評価は上がっていくはずです。ミスが減れば、結果的に仕事のスピードもアップし、残業ゼロに近づくこともできます。今日から実践できる小さな工夫から始めて、信頼される社会人を目指しましょう。
