節約には限界がある。物価高時代に「副業的思考」で暮らしを守る方法

副業

物価の上昇が続き、日々の生活コストはじわじわと増えています。「節約しても、なんだか前より苦しい……」と感じている方は多いのではないでしょうか。そんな今こそ必要なのは、支出を削ることだけに頼らない副業的思考です。副業をする・しないにかかわらず、収入を増やすというマインドをもつことが、これからの時代の生活防衛になります。

時代は「生活防衛」がテーマ

物価高の影響で、これまで当たり前に買っていたものすら、気軽に手が出せなくなる状況が続いています。そんな今の時代に必要なのは、従来の節約一辺倒な考え方から、視点を少し広げた「収入を増やす」というマインドへのシフトです。

あらゆるモノが高くなっている現実

2021年の後半くらいから、円安やエネルギーコストの上昇、海外情勢の変化などを背景に、日本国内の物価も確実に上昇しています。生活に欠かせない品目が軒並み値上がりし、もはや元の水準に戻ることは難しいと感じている人も多いはずです。「少し前まで1,000円で買えたものが、今は1,200円になっている」というような実感が積み重なり、気づけばお金が足りないという状況に直面している人も多いのではないでしょうか。

あんず
あんず

野菜やお米、日用品、電気代にガソリン代……。毎日の買い物のレシートや請求書を見て、「えっ、こんなに?」と驚くことが多いです。

節約しても追いつかない、という不安

水道光熱費をこまめに見直し、外食を控え、買い物でも「買うべきかどうか」を吟味するなど、多くの人が節約に取り組んでいます。しかしそんな努力をしても、「なんだか以前より苦しい」と感じる人も多いのではないでしょうか。削れる部分には限度があり、精神的にも疲弊しやすくなります。「これ以上どこを削ればいいのかわからない」という状況に陥ってしまえば、節約はもはや解決策とは言えません。

生活を守るための発想が必要

こうした時代に求められるのは、余計な支出を減らすことに加え、収入を少しでも増やすという「生活を守るための視点」です。「本業+α」で生活の安心感を生むことができれば、物価高の波に飲まれず、精神的な余裕も保ちやすくなります。たとえ月に数千円でも、自分で収入を生み出す力が暮らしの安心感につながります。

節約の限界と副業的思考の可能性

節約は悪いことではありません。むしろ、家計管理の基本です。ただし、削れるものには限界があります。一方で副業的思考を取り入れることで、今より少しでも稼げる体質へと変化することが可能です。

節約は「守り」の行動

節約とは、無駄を見つけて削ることで、限られた収入を最大限に活かす行動です。しかし、それは現状を維持するための「守りの姿勢」にとどまる場合が多く、抜本的な改善にはつながりにくいという側面もあります。また、必要以上に切り詰めすぎると、心の余裕も失われていきます。特に、すでに節約を徹底している人ほど、それ以上の改善余地は少なくなり、努力が報われない感覚を抱きがちです。

副業的思考は「攻め」のスタンス

これに対して「副業的思考」とは、今あるスキルや経験、時間を活かして、どのようにお金に変えるかを考える「攻めの姿勢」です。「自分の力で収入を生み出す」というマインドと言い換えることもできます。副業そのものを始めるかどうかは別として、「お金を生み出す方法を自分の中にもつ」という意識が、生活における自立性と回復力を高めてくれます。

インフレ時代に合ったライフスタイルとは?

物価が上昇し続けるインフレの時代には、お金の価値は時間とともに目減りしていきます。つまり、「今と同じ生活を続けたい」と思うなら、収入自体を増やしていくことが不可欠です。節約だけではインフレのスピードに追いつけません。副業的思考で稼ぐ力を身につけておくことが、これからの時代にマッチしたライフスタイルなのです。

副業“的”思考とは?副業をしなくても応用できるマインド

ここで言う「副業的思考」とは、副業を実際に始めるかどうかに関係なく、自分のもつスキルや資源を使って「稼ぐ視点」をもつことです。それは日常の行動や思考にすぐ取り入れることができます。

収入源を分散する意識をもつ

収入は本業だけという状態は、予期せぬトラブルや社会変化に対応できないため、非常にリスクが高い時代です。たとえ小さな副収入でも、複数の収入源があることで生活の安定感が増します。複数の収入の柱があることで、仮にひとつが折れても立て直す余地が生まれます。

スキルや時間を“価値化”する

自分の時間やスキルをただ使うのではなく、「どう使えば価値が生まれるか?」と考える視点をもつだけで、日々の行動が変わります。誰かの役に立つものは、すべて価値になります。これは副業的思考の基本的な前提です。自分の得意なこと、過去にやってきたこと、日常で工夫していることも、他人にとってはお金を払ってでも知りたい情報や技術かもしれません。自分自身の強みを見直すことで、価値化の種が見えてきます。

お金の使い方も“リターン”視点で考える

従来の節約視点では「なるべく安く」「支出を抑える」が基本です。一方、副業的思考では「将来にリターンがあるかどうか」「将来どれだけの価値を生むか」が判断基準になります。たとえば資格の取得や便利家電、ツールの購入なども、将来の収入や時間効率を上げるなら有益な支出です。

100円の節約より、500円を稼ぐ発想

生活が苦しいとつい細かい節約に走ってしまう方も多いでしょう。しかし、30分かけて100円を浮かせる努力と、30分で500円を稼ぐ工夫のどちらが効率的かは一目瞭然です。こうした時間単価の考え方を取り入れると、選択肢がぐっと広がります。もちろん無駄遣いは避けるべきですが、時間の使い方と成果のバランスを見直すことで、暮らし方の質自体を高めることができます。

日常に活かす副業的思考のヒント

副業的思考は、特別なスキルや大きな挑戦がなくても、日々の暮らしの中で実践できます。まずは「自分にもできそう」と感じるところから取り入れてみましょう。

身近なサービスを活用して稼ぐ

副業というと難しそうに思えますが、今はスマホ1台あればすぐに始められるサービスがたくさんあります。

たとえば、メルカリで不要になった衣類や雑貨、本などを出品すれば、断捨離にもなり一石二鳥です。ココナラでは、イラスト作成や相談サービスなど、自分の得意を500円から売ることができます。クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトを使えば、データ入力や記事作成、簡単なデザイン作業など、初心者でも挑戦しやすい案件が多数あります。「小さなことから試してみる」が、副業的思考の第一歩です。

時間を生み出すための投資も視野に

副業をするには時間が必要なので、その時間を生み出すための時短の工夫が欠かせません。たとえば、ロボット掃除機や食洗機といった時短家電は、家事の手間を減らし、1日30分以上の余裕を生み出すこともあります。食材宅配やUber Eatsなどの配達サービスを活用することで、買い物や調理の時間もカット可能です。

これらは一見すると贅沢に見えるかもしれません。しかし、空いた時間を副業やスキルアップに使うことで、結果的に時間への投資が家計のプラスにつながります。この発想が、副業的思考です。

自分の強みを探すことから始める

収入を増やすといっても「何をしたらいいかわからない」方もいるはずです。そのときは、自分の過去を棚卸ししてみましょう。これまでの職歴や趣味、得意だったこと、よく人に頼まれることなどを思い出し、紙に書き出してみることが大切です。それだけでも、自分の強みや人の役に立てそうなポイントが見えてきます。

たとえば、事務職の経験があれば、資料作成や文字起こしの仕事などができます。子育ての経験があれば、ブログで情報発信や子育て相談のサービス展開なども可能です。強みと言うと大げさに聞こえますが、人よりちょっと詳しい程度でも十分価値があります。

小さな収入でも気持ちが軽くなる

副業だけでいきなり何十万円も稼ぐ必要はありません。1日100円、月に数千円の収入でも、「自分でお金を生み出せた」という感覚は想像以上に大きな自信になります。副業的思考をもつと、生活の中に自分でコントロールできる経済活動が生まれ、不安が減って心が軽くなるのです。最初は金額の大小ではなく、行動したかどうかを重視しましょう。

週休3日×副業的思考=心地よく稼ぐライフスタイルへ

私はこのサイトで「週休3日ライフ」を推奨しています。しかし週に3日も休んで、生活できるだけの収入を維持するのは難しいと考える方も多いのではないでしょうか?「ゆるく働く」ことと「収入を増やす」ことは、実は矛盾しません。副業的思考をもつことで、自由な時間と収入の両立が可能になります。

「たくさん働く=稼げる」ではない

多くの人が「もっと稼ぐには、もっと働かなければ」と考えがちですが、それは一昔前の発想です。時給で働く仕組みの中では、いくら働いても時間の限界が収入の限界になります。

しかし、副業的思考では、時間を切り売りせず、価値を生むことにシフトします。たとえば、過去に作った資料をテンプレートとして販売したり、ブログ記事やデジタル教材を作ってストック型で収入を得たりと、「一度の労力が何度も収益を生む」ような働き方が可能です。これは、時間=収入という方程式から自由になる考え方です。

週休3日の働き方は思考と行動の余白をくれる

一般的な週5日の働き方は、どうしても週末は疲れを取るだけの時間で終わってしまいがちです。一方で、週休3日になると、1日は休息、1日は副業や学び、もう1日は趣味やリフレッシュなどに充てることができ、生活に余白が生まれます。この余白こそが、好奇心を呼び戻し、「自分は何がしたいのか」「どんな働き方が合っているのか」を見つめ直す大切な時間になります。

また、時間に追われていると手を出しにくい副業も、週に1日まとまった自由時間があることで、無理なく挑戦できるようになります。考える時間と動ける時間、この2つがそろってはじめて、自分らしいライフスタイルの構築が始まります。

無理なく続けられる働き方を見つける

副業は、始めるより続けることが難しいものでもあります。だからこそ、自分のペースを大切にした働き方を見つけることが重要です。週休3日というスタイルは、労働時間が短い分、余力を持って生活に臨むことができます。その余力が、継続のエネルギーになります。

また、「本業+副業」ではなく「本業×副業」と捉えることで、無理のない掛け算的発想ができるようになります。たとえば、普段の仕事で得た知識を副業に活かす、または副業で学んだことを本業にフィードバックする、というように、相乗効果を生む関係性を作ることが、長続きする副業的働き方のコツです。

まとめ

物価高が続くこの時代、生活の質を保ち、心にゆとりをもつためには副業的思考が重要です。何も行動を変えなければ、今後ますます苦しくなるかもしれません。逆に言えば、今のうちから一歩踏み出せば、先行者優位を得られるチャンスでもあります。副業といっても、本格的に仕事を増やす必要はありません。1日1時間でもいいので、副業を通じて収入減を増やしてみましょう。「自分にもできる」「収入の選択肢がある」という安心感が、精神的な安定につながります。

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