雇われない働き方を実現するための5つのステップ

フリーランス

「雇われない働き方」という言葉が、最近ますます注目されています。会社に縛られず、自分らしく働きたいと考える人が増えているためです。

しかし、何から始めればよいのか、どんな準備が必要なのか分からず、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「雇われない働き方」を実現するためのステップをわかりやすく解説します。会社員歴10年+フリーランス歴10年以上の筆者が、自分の経験を踏まえながら、無理なく少しずつ進められる方法をお伝えするので、ぜひ最後までお読みください。

あんず
あんず

この記事は、以下のような方におすすめです。

  • フリーランスや副業を始めたいけど、何から手をつけていいかわからない人
  • 今の働き方に疑問を感じ、もっと自由度の高い働き方に憧れている人
  • 会社に縛られずに収入を得たいけど、不安で一歩踏み出せない人

なぜ“雇われない”という選択肢が注目されているのか

近年、雇われない働き方への関心が高まっている背景には、いくつかの社会的変化があります。

まず、企業に依存しない働き方が現実的な選択肢となってきたことが挙げられます。副業解禁の流れや、コロナ禍以降のリモートワークの浸透により、会社に行かずとも収入を得られることが当たり前になりました。

加えて、スキルを活かして仕事を受けられるクラウドソーシングや個人ビジネスのプラットフォーム(ココナラ、note、BASEなど)の整備も後押ししています。

さらに、「終身雇用が保証されない」「年金が不安」といった将来不安や、人生100年時代という長寿社会へのシフトにより、「1社に頼らず複数の収入源を持つ」「自分の裁量で働く」ことに価値を見出す人が増えています。

そして、「会社にしがみつかなくても、自分で収入をつくることはできるのでは?」というマインドセットの変化も起きています。特別な才能がなくても、スモールスタートできる時代だからこそ、雇われないという選択肢が、現実味を帯びたものとして注目されているのです。

自由=ラクではなく、自由=自分で設計する働き方

「自由な働き方」と聞くと、時間に縛られず、気楽でストレスのない毎日を想像するかもしれません。しかし実際のところ、自由には、自分ですべてを決める責任が伴います。

会社員のように出勤時間や仕事内容、収入がある程度決まっている働き方とは違い、自由な働き方では、働く時間、取り組む仕事、報酬の決まり方すら自分で考える必要があります。つまり、自己管理能力と計画性がなければ、すぐに生活が崩れてしまうリスクもあるのです。

しかし、これは裏を返せば「自分に合ったリズムやスタイルで働くことができる」という大きなメリットでもあります。朝が苦手な人は昼から働く、子育てや介護と両立する人は空き時間を活用する——そんなオーダーメイドの働き方を自分で設計できるのが自由の本質です。

自由とは、ただラクをすることではなく、自分で選んだ責任ある働き方です。その分、やりがいや納得感も大きくなります。

次章からは、雇われない働き方を実現するための具体的な方法を1~5のステップに分けて解説します。

あんず
あんず

各ステップの最後には今すぐできることを「今日のワンアクション」として紹介しています。最初の一歩として、ぜひ行動してみてください。

ステップ1:自分の強み・スキルを棚卸しする

雇われない働き方を目指す最初のステップは、自分の「強み」や「スキル」を明確にすることです。

会社という肩書がなくなったとき、自分を支えるのはスキルと信用です。まずは自分がどんな価値を提供できるのかを整理しましょう。

「何ができるか」ではなく「何で感謝されたか」を振り返る

自分の強みを見つける際には、「私は何ができるか」よりも「どんなことで人から感謝されたか」に注目してみましょう。

  • 資料が見やすいね
  • いつも話を親身に話を聞いてくれて助かるよ
  • 打ち合わせの進行がうまいね
  • 教え方がうまいね など

多くの人は、自分の強みを考えるときに、自分は何ができるかという視点から入ってしまいます。しかし、この考え方には落とし穴があります。それは、「できること」と「価値を感じてもらえること」は必ずしも一致しないという点です。

たとえば、Excelが得意で関数を使いこなせる人がいたとしても、それを他人が「すごい」と感じなければ、その強みは埋もれてしまいます。反対に、自分では当たり前すぎて気にしていなかったことが、周囲にとっては非常にありがたいことであり、「感謝される経験」として強みに気づけるヒントになります。

つまり、「感謝されたこと」は他者視点で見た価値の証拠です。これが、自分の提供価値を明確にし、雇われない働き方の武器を見つける手がかりになります。

スキルの棚卸し方法

まずはこれまでの仕事や活動、プライベートでの経験をひとつずつ振り返ってみましょう。

ポイントは、「どんな仕事をしてきたか」だけでなく、「どんな場面で自分が力を発揮できたか」「どんなときに周りから感謝されたか」といったエピソードに注目することです。

手書きでもいいですし、GoogleスプレッドシートやNotionなどのツールを使っても構いません。以下のようなカテゴリに分けて書き出してみてください。

  • スキル(例:文章を書く、デザインができる、傾聴力がある)
  • 実績(例:月間○件の対応、売上○%アップなど)
  • 得意なこと(例:整理整頓、人にわかりやすく説明する)
  • 感謝されたこと(例:「○○さんがいて助かった」と言われた場面)

頭の中だけで考えようとすると、どうしても視野が狭くなりがちです。手を動かして「見える化」することが大切です。

また、自分の過去の体験をマインドマップ形式で広げていくと、「あれもできた」「これも役に立った」といった思わぬ発見につながることがあります。手書きのノートやMindMeisterなどのオンラインツールを使って、気軽に取り組んでみてください。

【今日のワンアクション】

最近、人から感謝されたことを3つ思い出し、それをメモ帳やスマホに書き出してみましょう。その中に、あなたの強みのヒントが隠れています。

ステップ2:小さく始める(副業・兼業)

強みやスキルが見えてきたら、いきなり独立するのではなく、小さく試してみることが大切です。週末や平日の夜の時間を使って、副業的にサービス提供や商品販売を始めてみましょう。実際に動くことで、必要な知識や課題が明確になります。

いきなり辞めずに週末や夜を使って始めるのが安全

雇われない働き方を目指すといっても、いきなり会社を辞めて独立するのはリスクが高すぎます。まずは、現在の仕事を続けながら、空いた時間を使って小さく一歩を踏み出すことが大切です。

たとえ1日1〜2時間でも、コツコツと継続していけば、スキルや実績、信用が少しずつ積み上がっていきます。そしてその積み重ねが、やがて本業を超える収入の柱になっていく可能性もあります。

はじめの一歩としては、クラウドワークスやココナラ、タイムチケットなどのプラットフォームを活用するのがおすすめです。スキルに自信がなくても、「ちょっと得意なこと」や「人の相談に乗ること」などからスタートできる案件も多く、初心者でも取り組みやすい環境が整っています。

まずは、無理のない範囲で一歩ずつ始めましょう。生活を守りながら、自分の可能性を試すことができるのが、副業スタートの大きな魅力です。

【今日のワンアクション】

ココナラやクラウドワークスに登録し、気になる案件を1つ選んで応募してみましょう。完璧を目指さず、まずは一歩踏み出すことが大切です。

ステップ3:実績と信用を積み上げる

小さな案件をこなしていくうちに、実績がたまり始めます。重要なのは、ただこなすのではなく、「この人に頼んでよかった」と思ってもらうことです。信頼はリピートや紹介につながり、安定した仕事を得るための土台になります。

まずは人の役に立ち、小さな信頼を積む

雇われない働き方を始めたばかりの頃は、「報酬が安い」「自分に合わない仕事かもしれない」と感じる案件もあるかもしれません。しかし、最初の段階では実績と信用を積み重ねることが何よりも大切です。

大きな案件や高単価の仕事は、信頼関係の先にあります。だからこそ、目の前の仕事に対して誠実に取り組むことが、長い目で見て最も効率的な成長戦略です。

  • 納期をきちんと守る
  • こまめな連絡を心がける
  • 不明点はすぐに質問する
  • 期待以上のアウトプットをだす努力をする など

こうした基本的な姿勢がクライアントの印象に残り、次の仕事の依頼や紹介につながります。

一つひとつのやり取りや納品物が信頼として積み重なり、やがて「この人なら任せられる」という評価につながっていきます。収入や働き方の自由度を上げるためにも、小さな信頼を丁寧に積み重ねていく姿勢が、何よりも重要です。

【今日のワンアクション】

これまでにやったことを3件、ポートフォリオやプロフィールに記載してみましょう。ブログやSNSで紹介することで、自分の実績が「見える形」になります。

ステップ4:仕組み化して効率を上げる

ある程度仕事が増えてくると、労働時間が伸びてしまいがちです。すると、結局時間を切り売りする働き方になり、会社員時代とあまり変わらないという事態に陥ってしまいます。

そこで必要なのが「仕組み化」です。自分の時間をなるべく使わずに、同じ価値を提供する方法を考えましょう。

短時間で収入を得るには「時給を上げる」か「仕組みに変える」

雇われない働き方で安定的な収入を得るためには、「働く時間を増やす」以外の選択肢を考える必要があります。

そのための有効な手段が、時給を上げるか、仕事を仕組み化して効率を高めるというアプローチです。

  • 毎回ゼロから作業するのではなく、テンプレートを作って再利用する
  • マニュアルを作って判断の手間を減らすなどの工夫をする
  • ChatGPTでよく使うメール文面や提案文を生成しておく
  • Notionやスプレッドシートで作業のフローやタスク管理を可視化する など

こうした工夫をすることで、1件あたりの作業時間を大幅に短縮でき、より多くの案件をこなせるようになります。空いた時間を次の仕事の獲得やスキルアップに回すこともでき、よい循環ができてきます。

頑張って長時間働くのではなく、賢く仕組みを作って成果を出すことで、同じ時間でも得られる収入や自由度が大きく変わってきます。

【今日のワンアクション】

今やっている作業の中で「繰り返し行っていること」を1つ洗い出し、それをテンプレート化できないか考えてみましょう。

ステップ5:生活コストを見直して自由度を確保する

自由な働き方を続けるためには、お金との付き合い方も見直す必要があります。収入が安定するまでの期間を乗り越えるためにも、生活コストの最適化は大きな武器になります。

自由な働き方は支出とのバランスで成り立つ

自由な働き方を実現するためには、収入の安定性だけでなく、日々の支出のコントロールも非常に重要です。毎月必ず発生する固定費はもちろんですが、食費や交通費、趣味・娯楽費など変動する支出も含めてバランスをとりましょう。

支出が多いと、その分だけ稼がなければならない金額も増え、結果的に働かなければならない時間が長くなりがちです。一方で、生活費を見直し、支出を必要最小限に抑えられれば、収入が減っても精神的な余裕が生まれます。

  • 家賃や住宅ローンの見直し
  • なんとなく続けているサブスクの解約
  • 買い物リストの作成でムダな買い物を抑える など

こうした日常のちょっとした工夫が大きな効果を生みます。支出の管理ができていると、収入が多少変動しても「この仕事を続ける」「もっと自分らしい時間配分で働く」といった選択肢が広がります。

支出が下がると仕事に「断る自由」が生まれる

生活コストを抑えることで、収入のプレッシャーが軽減され、自分の働き方に対してより多くの選択肢を持てるようになります。

たとえば、条件や報酬が自分に合わない仕事を断る勇気が持てるようになり、自分のペースや生活リズムを守りながら働くことが可能です。

この「断る自由」は、自由な働き方を実現するうえで非常に重要なポイントです。

無理に収入を増やそうとして負担の大きい案件を引き受けるのではなく、自分の時間や体調、モチベーションに合わせて仕事を選べることが、長く続けられる秘訣です。

支出の管理には、マネーフォワードMEのような家計管理アプリを活用するのがおすすめです。これらのツールは毎月の支出を自動で記録し、どこにお金が使われているかをわかりやすく可視化してくれます。

支出が見える化されることで、節約すべきポイントが明確になり、無理なく生活費をコントロールできるようになります。

あんず
あんず

支出の見直しが進むほど、仕事の選択肢が増え、自分らしい自由な働き方を実現しやすくなります!

【今日のワンアクション】

月の支出をすべて書き出し、今月中に1つだけ見直すと決めて実行してみましょう。とくに固定費の見直しは即効性があるため、最初の一歩としておすすめです。

雇われない働き方を実現するにはマインドセットも大事

スキルや仕組みだけでなく、「心の持ち方」も大きな差を生みます。うまくいかない時期もありますが、そこで折れないマインドを育てることで、継続と成長が可能になります。

特別な才能より続ける工夫と行動力が重要

雇われない働き方を成功させるために必要なのは、決して天才的な才能や特別なスキルだけではありません。むしろ大切なのは、やりながら学び続ける姿勢と、日々の小さな工夫を継続する力です。

最初から完璧を目指す必要はなく、失敗や試行錯誤を繰り返しながら自分に合った方法を見つけていくことが重要です。行動を起こし、その結果を振り返って改善点を見つけ、次に活かす。このサイクルを回し続けることで、少しずつ成果が積み上がり、自信やスキルが自然に育まれていきます。

また、継続することで見えてくる小さな工夫や効率化は、収入や働きやすさに直結します。だからこそ、特別な才能よりも続ける力と行動力が、長く自由な働き方を実現するための最も強い武器になるのです。

すぐに結果は出なくても最初の一歩がすべてを変える

雇われない働き方を始めるとき、多くの人が「すぐに成果が出るのか」「本当に自分にできるのか」と不安を感じます。しかし、大切なのは完璧なスタートではなく、まずは一歩を踏み出すことです。

たとえば、フリーランス向けのサイトに登録する、簡単な案件に応募してみるといった小さな行動でも、それが自分の可能性を広げる第一歩になります。最初の一歩を踏み出すことで、行動が習慣となり、経験が積み重なり、次第に自信がついてきます。

行動しなければ何も始まりません。

たとえ結果がすぐに出なくても、継続することでしか見えないチャンスや成長があります。この最初の一歩が、やがて大きな変化のきっかけとなり、自分の働き方を根本から変える可能性を秘めています。

まとめ

雇われない働き方は、「自分の強みの棚卸し」「小さく始める副業・兼業」「実績と信用を積み上げる」「効率化して仕組みを作る」「生活コストの見直し」といった5つのステップを踏むことで、誰でも少しずつ実現可能です。また、続けるためのマインドセットも重要です。いきなり大きく変える必要はありません。今日できる小さな一歩を積み重ねていくことで、理想の働き方に近づいていけます。

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