キーボード上部に並ぶ F1〜F12のキーをファンクションキーといいます。Fキーを少し使いこなすだけでパソコン作業スピードが上がりますが、普段はあまり使わず、マウス操作に頼っている方も多いのではないでしょうか。
ファンクションキーは使うソフト(アプリ)によって役割が異なるため、すべて覚えるのは大変です。しかし、よく使うものに絞ると効率的に覚えられます。
本記事では、仕事で扱う機会が多いExcel・Wordでの操作を想定し、便利なFキー6つ と、効率的な覚え方のコツをご紹介します。実際に押してみながら一緒に覚えましょう。

この記事はこんな方におすすめです。
- ExcelやWordの操作を効率化したいパソコン初心者~中級者の方
- Fキーの使い方がよく分からず、毎回マウス操作に頼ってしまう方
- 作業スピードを上げたいけれど、全部のFキーを覚える自信がない方
ファンクションキーとは?
ファンクションキー(Fキー)とは、キーボードの上部に並ぶ F1〜F12のキーのことです。パソコンで使うソフト(アプリ)によって役割が大きく変わります。
たとえば、Excelで作業中にF9を押すと、数式の答えを最新の状態に計算し直す(再計算)ことができます。一方、Wordで作業中にF9 を押すとフィールド(ページ番号や目次などの)の内容が最新の情報に更新されます。
このように、同じFキーでもソフト(アプリ)によって動作が異なるため、全部の意味を暗記するのはなかなか大変です。
そのため、自分がよく使うソフト(アプリ)で便利に使える機能に絞ることが、効率的に覚える近道です。
次の章からは、仕事で使う機会が多いExcelとWordで特に便利なFキー3つずつ、合計6つを紹介します。
実際に操作しながら試してみましょう。
よく使うおすすめのファンクションキー3選(Excel)
F4キー|直前操作の繰り返し
- 機能:直前に行った操作(書式設定やセル操作)を、ほかのセルでも繰り返せる
- 使い方:
- 罫線や文字色など、書式を設定する
- 適用したい別のセルを選択
- F4キーを押すと、同じ操作が繰り返される
- おすすめシーン:
- 複数のセルに同じ罫線を引くとき
- 色やフォントをまとめてそろえたいとき
- 書式の作業スピードを上げたいとき

文字入力や編集ではなく、書式やセル操作に使うと便利なキーです。
F5キー|セルのジャンプで一瞬移動
- 機能:指定したセルや範囲に一瞬で移動できる
- 使い方:
- F5キーを押す
- 移動したいセル番地(例:A100)を入力
- Enterでそのセルにジャンプ
- おすすめシーン:
- 長い表の下の方に移動したいとき
- 特定セルをすぐチェックしたいとき
- 空白セルや特定条件のセルを選びたいとき

大量データや長いリストを扱うときに、作業スピードが格段に上がる便利キーです。
F7キー|スペルチェック
- 機能:選択範囲や文書全体のスペル・文法をチェックできる
- 使い方:
- チェックしたいセルや範囲を選択(未選択でも文書全体)
- F7キーを押す
- 誤字やスペルミスがある場合は修正候補が表示される
- おすすめシーン:
- 英語で資料を作るとき
- 文書全体のスペルを一気に確認したいとき
日本語の文章でも一部英単語やアルファベットを確認できます。
ちなみに、WordでもF7でスペルチェックが可能です。実務上、Wordで使う方のほうが多いかもしれませんね。
よく使うおすすめのファンクションキー3選(Word)
F1キー|ヘルプを表示
- 機能:Wordの操作方法やヘルプ画面を表示
- 使い方:
- F1キーを押す
- ヘルプ画面が開くので、知りたい操作を検索
- おすすめシーン:
- 操作方法が分からないとき
- Wordの便利機能を調べたいとき
ヘルプ機能をよく使う方は、すぐに操作方法を調べられて便利です。ちなみにヘルプ機能はExcelでもF1で可能です。
Ctrl + F2|印刷プレビュー
- 機能:印刷前に文書のレイアウトを確認できる
- 使い方:
- Ctrlキーを押しながらF2キーを押す
- 印刷プレビュー画面が開く
- おすすめシーン:
- 文書を印刷する前にレイアウトやページ数をチェックしたいとき
- 余白や改ページの確認をしたいとき

Wordで作った文書を印刷する前に、プレビューで最終チェックするときにとても便利です。マウス操作よりもずっと簡単なので、覚えておくと役立ちますよ。
ちなみに、Excelでも同じキーでプレビューできます。
Shift + F3|文字の大文字・小文字切替
- 機能:選択した文字の大文字・小文字・先頭大文字を切り替えられる
- 使い方:
- 編集したい文字列を選択
- Shiftキーを押しながらF3を押す
- 押すたびに「小文字 → 大文字 → 先頭大文字」と切り替わる
- おすすめシーン:
- 文章内の単語の大文字化・小文字化を素早く変更したいとき
- 書き直さずにすぐ修正したいとき
なお、文字を選択していないと動かないので注意が必要です。
ファンクションキーを覚えるコツ
ファンクションキーは全部覚えようとすると混乱しがちですが、ちょっとコツを押さえれば、無理なく覚えて作業効率を上げられます。以下では、初心者でも取り入れやすい覚え方をご紹介します。
「意味」をキーワードで覚える
Fキーには「何をするためのキーか」という意味があります。
たとえば……
- F2 → 編集(名前変更やセル編集)
- F5 → ジャンプ(移動/再読み込み)
- F7 → スペルチェック(WordやExcelなど一部アプリで有効)
操作の目的をざっくりキーワードで覚えておくと、実際に押すときに迷わず使えるようになります。
よく使う3つから習慣化
全てのFキーを覚える必要はありません。まずは、よく使うFキーを重点的に使ってみてください。
さきほど紹介したように、Wordを使う機会が多い方ならWordから、Excelを使う機会が多い方ならExcelのおすすめ3つから覚えましょう。
毎日の作業で自然に押すようになると、手が勝手に動きます。
無理に全部覚えず「必要になったときに調べる」でOK
Fキーはアプリによって動作が違うので、全部覚えるのは非効率です。使いたいときに調べながら使い、少しずつ覚えていくスタイルで十分です。
頭で覚えるよりも、押したらどうなるかを体感してみましょう。
まとめ
Fキーはアプリごとに動作が違うので、全部覚える必要はありません。まずは、よく使うキー3つ程度を重点的に覚え、操作を体感しましょう。
必要になったときに調べるスタイルで、少しずつ習慣化していけばOKです。数個のキーを覚えるだけでも、作業効率は大きく上がります。