時間管理が苦手なのは自分の性格のせいかもしれないと思っている方がいますが、実はちょっとした工夫や考え方のコツで、誰でも時間管理は上達します。
わたし自身もかつては時間の使い方が下手で、やるべきことを後回しにしては自己嫌悪を繰り返していた人間です。しかし、時間の使い方と向き合い、かんたんなルールや仕組みを取り入れることで、少しずつ無理なく管理できるようになりました。
この記事では、時間管理が苦手な原因や特徴を整理しながら、今日から実践できるシンプルな方法をわかりやすく解説します。
「いつも時間に追われてしまう自分」を卒業して、余裕を持って毎日を過ごしたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事はこんな方におすすめです。
- 時間管理が苦手で、いつも予定通りに物事が進まないと感じている方
- やるべきことが頭の中でごちゃごちゃしてしまい、行動に移せない方
- 優先順位のつけ方がわからず、日々なんとなく忙しく過ごしている方
時間管理が苦手な人の特徴と原因
「時間管理が苦手」と感じる原因は決して能力がないからではありません。むしろ多くの場合、ちょっとした考え方や行動パターンのクセが原因になっています。ここでは時間管理がうまくいかない人に共通する特徴や原因を解説していきます。自分に当てはまる部分がないか確認してみましょう。
目の前のことに流されやすい
時間管理が苦手な人の大きな特徴のひとつが、目の前のことに流されやすいことです。
急に入ってきた用事や頼まれごとにその都度反応してしまい、本来自分がやるべきことが後回しになります。
その結果、気づけば1日が終わってしまい、「結局今日は何をやったんだろう」と思うことが増えてしまいます。
まずは、目の前のことに反射的に対応してしまうクセを認識することが第一歩です。
完璧にやろうとして動けなくなる
何事も完璧にやろうと思いすぎることで、かえって動けなくなるケースもあります。
「資料を作るなら完璧なものを」「掃除をするなら一気に全部きれいにしないと」と考えてしまうと、ハードルが上がりすぎます。
その結果、行動を先延ばししてしまい、後からまとめてやろうとして大変な思いをしてしまいます。
小さな行動でいいので、まずは手をつけることを優先しましょう。
優先順位がつけられない
やるべきことが多すぎて優先順位がつけられないのも、時間管理が苦手な原因です。
どれも大事に見えてしまい、結果としてどれにも手をつけられないまま時間だけが過ぎてしまいます。
大事なのは、今この瞬間に何が一番重要かを判断することです。
まずは大まかに「重要度」「緊急度」で分ける癖をつけるとよいでしょう。
タスクが漠然としている
タスクが漠然としていることも、時間管理が苦手な原因のひとつです。
「資料作成」「掃除する」といったざっくりしたタスクだけ書き出しても、どこから手をつければいいのかわからず、結果として後回しにしてしまいます。
タスクはできるだけ細かく具体的にすることで、心理的なハードルが下がります。
時間管理を克服するための具体策
時間管理が苦手な人でも、ちょっとした工夫で驚くほど改善できます。ここでは時間管理に対する苦手意識を克服するための具体策をご紹介します。どれも今日からできることばかりなので、ぜひ試してみてください。
1日の使い方を「見える化」する
まず取り組んでほしいのが、自分の1日の行動を見える化することです。
人は意外と、自分が何に時間を使っているのかを把握できていません。
ノートでもアプリでも構わないので、朝起きてから寝るまでを1時間ごとに記録してみましょう。
すると、思っている以上にスマホを見ていたり、なんとなくテレビをつけていたりする時間があることに気づきます。

まずは、現状を把握することが改善の第一歩です。
タスクを細かく分解して書く
やるべきことをタスクとして書き出すときは、できるだけ細かく分解することを意識しましょう。
たとえば「資料作成」というタスクではなく、「資料の構成案をメモに書く」「参考資料を3つ調べる」「1ページ目の図を探す」といった具合です。
細かく書き出すことで、取り掛かる際の心理的ハードルがぐっと下がります。
細かく分けることで隙間時間でも作業がしやすくなります。
優先順位をつけるコツを知る
時間管理が苦手な人にとって、優先順位の付け方は非常に重要です。
コツとしては、重要だけど急がないことに意識的に時間を使うことです。
目の前の急ぎの用事に振り回され続けると、結局大事なことが後回しになります。
たとえば「締切が遠いけど自分のキャリアに関わる作業」を毎日15分だけでも進めるなどの工夫をしましょう。
この習慣が積み重なれば、長期的に大きな成果につながります。
1日を4時間ごとのブロックで考える
1日を4時間程度のブロックで区切る考え方もおすすめです。
たとえば、24時間のうち寝る時間を除く16時間を、「午前」「午後」「夕方」「夜」という具合にざっくり分けます。
すべての時間を1時間や30分単位で細かく管理しようとすると息苦しくなりますが、この方法なら無理なく生活に取り入れることができます。
また「今日は午後の2時間だけ集中すればいい」と考えることで、毎日完璧を目指さなくてもよいという気楽さも生まれます。
締め切りを自分で作る
作業に取りかかる際、締め切りを設けることも効果的です。
「この作業は30分以内で切り上げる」と決めるだけでも、集中力が高まります。
時間を決めずにダラダラ続けてしまうと、どんな作業も効率が悪くなりがちです。
作業をやる際のポイントは、完璧を目指さないことです。まずはアウトプットし、それから改善していくスタンスを取ることで、作業全体が前に進むようになります。
【経験談】フリーランス10年で身につけた時間管理の考え方
ここからは、わたし自身がフリーランスとして10年間実践してきた時間管理の考え方をご紹介します。会社員時代とは違い、時間の使い方が成果に直結する環境だったからこそ、試行錯誤して身につけた考え方とテクニックです。
週休3日生活のベースになっている考え方
わたしは週休3日で生活していますが、これを実現できているのは、毎日長時間働く必要はないという考え方がベースにあります。
むしろ限られた時間内でどれだけ成果を出すかが大切です。
そのためにはタスクの取捨選択が重要で、単価が低い仕事や成果に直結しない作業は極力やらないようにしています。
この考え方を取り入れるだけで、自然と仕事の時間が減り、自由な時間が増えました。
4時間集中すれば十分成果が出る理由
1日8時間以上働くことが当たり前に思っている方は多いかもしれませんが、1日4時間、長くても6時間しっかり集中すれば十分に成果は出せます。
人が集中力を持続できる時間には限界があり、特に知的労働の場合、脳が本当に集中できる時間は1日あたり4〜6時間程度と言われています。
わたし自身、ダラダラ8時間働くよりも、集中して4~6時間働いたほうが成果も質も高くなると実感しています。
そのためには「早朝の2時間」「午前の2時間」といった形で集中時間をあらかじめ決めておくことがポイントです。時間を決めて集中して取り組むことで思考のキレが増すため、結果として短時間で仕事を終わらせることができます。
残りの時間は休憩やインプットにあてることで疲労が蓄積しにくく、翌日以降も安定して高いパフォーマンスを維持できます。
スキマ時間を徹底活用する
スキマ時間の活用も徹底しています。移動中や待ち時間にスマホで調べ物をしたり、アプリを開いて英単語を覚えたりといったことです。
以前はよくやっていたSNSやニュースサイトを見る代わりに、メモ帳や勉強アプリを開くクセをつけることで、細切れの時間でも生産的な行動ができるようになりました。
スキマ時間をこまめに活用すれば、1日のトータルでは1時間以上の時間が生み出せることもあります。
まとめ|時間管理は「センス」ではなく「ルール」で改善できる
時間管理は特別な才能が必要なわけではなく、ルールを決めるだけで改善できます。完璧を目指す必要はありません。まずは1日の行動を記録するなど、できることから始めてみましょう。自分に合った方法を少しずつ取り入れることで、自然と時間管理の感覚が身についていきます。