自由だけじゃない。フリーランスのリアルなデメリット6選【10年やってわかったこと】

フリーランス

フリーランスという働き方は、時間も場所も自由で、憧れをもたれることが多いです。確かに自由さはフリーランスの大きな魅力のひとつですし、私自身その自由さがとても気に入っています。

しかし、実際には大変なことも多いのがフリーランスという働き方です。「自由=楽」ではありません。会社員を10年、フリーランスを10年を経験した今、実感しているのは「フリーランスは、自由の裏側にある責任と向き合う働き方」だということです。

今回は、そんなフリーランスのリアルなデメリットを、体験ベースで6つご紹介します。キラキラした面だけでなく、大変なこともあるという現実も正直に伝えます。

デメリット1.収入が安定しない

フリーランス最大の不安材料が「収入の不安定さ」です。

仕事内容や受注先によっても異なりますが、基本的には月によって仕事の量や単価がバラバラです。先月は月収50万円でも、今月は10万円しかない……なんてことも珍しくありません。

あんず
あんず

特に駆け出しの頃や業界のトレンドに左右される分野だと、その波はさらに大きくなります。継続案件を受注していても、クライアントの都合である月から急に仕事がストップすることもあります。

会社員時代は、毎月安定した給料日がくるのが当たり前でした。体調が悪くてほとんどパフォーマンスが出せない日があっても、とにかく出社さえすればお給料がもらえました。しかしフリーランスにその安心感はありません。体調が悪くて仕事ができなければ、その分収入が悪化します。

収入の不安定さへの対策としては、 複数の収入源をもつことが極めて重要です。受注仕事の場合はクライアントを複数もつ、受注以外に自分のコンテンツサイトを育てて自動収入を得るなどの工夫で、少しずつリスクを減らすことができます。

デメリット2.社会的信用が低くなる

フリーランスになると、社会的信用という壁にぶつかる場面があります。

たとえば、住宅ローンやクレジットカードの審査、賃貸契約が代表例です。会社員時代にはスムーズに通っていたものが、フリーランスというだけで慎重に見られるようになります。特にフリーランスになったばかりの頃は、ほぼ信用がないと思っていいでしょう。

あんず
あんず

たとえばクレジットカードも審査がゆるいものしか通らないことが多いので、種類を選びたい方は会社員のうちにクレジットカードは作っておくべきです。

会社員時代は信用の基準が「安定した勤務先」なので、会社員を10年もやっていればかなり高い信用度があります。一方、フリーランスの基準は「継続的な実績と収入証明」になるため、毎年しっかりと収益を上げることが求められます。

社会的信用の低さへの対策は、 確定申告をきちんと行い、収入の証明を明確に残すことです。そして、なるべく早い段階から事業としての信頼感を築いていく必要があります。

デメリット3.全部自分でやらないといけない

フリーランスはいわば何でも屋です。営業から企画、実務、経理、請求書の発行、トラブル対応まで、すべてひとりでこなさなければなりません。会社員なら分業されている仕事が、全部まとめて自分に降りかかってきます。苦手なことも避けて通れません。

たとえば経理や税務が苦手な方は、毎年確定申告が大変に感じるかもしれません。

対策としては無理をしすぎないことが大切です。コストはかかりますが、税理士などの専門家や外注の力を借りることも必要なことです。自分の得意なことに集中するためにも、外注する勇気が重要です。

デメリット4.孤独になりやすい

意外と見落としがちなのが、孤独というデメリットです。

会社員時代には、何気ない雑談や同僚とのランチの時間が、自然と心のリフレッシュになっていました。しかしフリーランスになると、1日中誰とも話さずに終わる日も珍しくありません。特にライターやエンジニアなどパソコンを使って完了する職種を選択する場合は、孤独感を抱えやすいので注意が必要です。

相談できる相手もいない、フィードバックもない、ただ静かに作業だけが続く環境は、知らず知らずのうちにメンタルに影響をおよぼすことがあります。

対策としては、 週に一度は誰かと対面で会ったり、オンラインで雑談したりする「ゆるいつながり」を意識的に作ることが大切です。家族と同居している方も、できるだけ家族以外の人とも会う機会を設けましょう。

デメリット5.スキルアップ・キャリアの自己責任感が強い

フリーランスには、上司も先輩も、教育制度もありません。だからこそ、自分で学び、成長し続ける意識がないと、すぐに取り残されてしまいます。

仕事が安定してくると、安心して同じ仕事ばかりしてしまうことがあります。しかしそれでは、気づけば業界の変化についていけなくなります。クライアントのニーズが変わるスピードは想像以上です。もちろん会社員の場合も、会社の方針や戦略が変わることはよくありますが、丁寧な説明や移行期間があることが多いでしょう。フリーランスはある日突然の方向転換を余儀なくされます。

フリーランスとして継続して活動するためには、 小さくても新しいチャレンジを積み重ねる姿勢が必要です。

デメリット6.自己管理ができないと働き方が崩れる

フリーランスは時間の使い方もスケジュール管理もすべて自分次第です。会社員のように始業・終業時間が決まっていたり、上司や同僚が進捗を確認してくれたりする環境がないため、自己管理が苦手な人にとっては大きなストレスや負担となることがあります。

「今日はやる気が出ないから明日やろう……」と先延ばしを繰り返した結果、締切直前に追い込まれるケースや、逆に気を抜けずに毎日働き続けてワークライフバランスが崩れてしまうケースも少なくありません。

また、複数の案件を並行して進める場合は、タスク管理や優先順位づけ、見積・請求業務もすべて自分でこなす必要があります。これが思った以上に手間で、管理に手が回らないとクライアントとの信頼関係にも影響を与えかねません。

健康管理の面でも注意が必要です。体調が悪くても誰も代わりはいないため、無理をして働き続けると体調を崩すリスクが高まります。

自由は魅力ですが、それをうまく使いこなすためには、自分を律する力が求められるということを忘れてはいけません。

それでも私がフリーランスを続けている理由

ここまで読んで、「フリーランスって大変そう……」と思った方もいるかもしれません。

しかし、それでも私はフリーランスをやめようとは思いません。なぜなら、これらのデメリットを上回る「自分に合った自由さ」があるからです。

  • 時間の使い方を自分で決められる
  • 場所にとらわれず働ける
  • 自分の価値観に合った仕事を選べる
  • 頑張り次第で収入を増やせる
  • 人間関係で悩むことが格段に減る

フリーランスにはこれらのメリットがあります。大変なことも多いですが、私にとってはとても魅力的な働き方です。デメリットも受け入れながら、うまく付き合う方法を見つけていくことが、フリーランスを無理なく続けるコツです。

まとめ

フリーランスという働き方は、自由な反面、自分ですべてを背負う責任も伴います。フリーランスとして働いていると会社員の友人に「かっこいい!」と言われることもありますが、実際には大変なことが多いです。

しかし、自分の価値観や戦略にあわせて働くことで、仕事とプライベートのバランスは取れます。工夫次第で会社員以上の収入を得ることも可能です。

フリーランスになろうと考えている方に伝えたいのは、理想だけでなく、現実も見据えてちょうどいい働き方を見つけてほしいということです。その先に、本当に自分らしいライフスタイルが見えてくると思います。

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