朝の身支度を10分時短できる仕事服の選び方【元アパレル店員解説】

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今日の仕事に着ていく服が決まらず、朝にクローゼットの前で立ち尽くした経験はないでしょうか?

「何を着よう……」「この組み合わせで大丈夫かな」と迷っているうちに、あっという間に10分、15分と時間が過ぎてしまいます。

この「朝の仕事服選び」は、わたしたちの貴重な時間と集中力を奪う大きな落とし穴です。

選択肢が多すぎることによる迷いや、コーディネートを考える負担は、単なる時短の問題ではなく1日のパフォーマンスにも直結しています。

本記事では、「なぜ服選びが時間のムダになるのか」から、「迷わず決まる仕組みづくり」「朝をもっとラクにする具体的な工夫」までを、アパレル店員の経験がある筆者が解説します。

あんず
あんず

朝の身支度を劇的にスムーズにして、余裕と自信を持って1日をスタートさせましょう。

なぜ朝の服選びで時間がムダになるのか

朝は1日のスタートを決める大切な時間ですが、服選びで迷ってしまうとあっという間に時間を奪われてしまいます。

なぜこれほどまでに服選びが時間のロスを生むのか、その原因を見ていきましょう。

クローゼットに服は多いのに「着る服がない」問題

多くの人が経験するのが、クローゼットには服が詰まっているのに「今日着る服がない」と感じる状況です。

これは物理的に服が足りないのではなく、選択肢が多すぎて判断が難しくなることが原因のひとつです。服の量が多いほど、かえって迷いが深まります。

あんず
あんず

心理学では、人は選択肢が増えるほど満足度が下がり、決断が遅くなることが指摘されています。

また、サイズ感が合わない服や、買ったけれどあまり着ていない服が混ざっている状況も、選びにくさを増幅させます。

結果として「実際に使える服」は限られており、見かけほど選択肢が豊富ではないのです。

この矛盾が「着る服がない」という感覚を生み、毎朝の無駄な迷いにつながります。

コーディネートを考える時間がロスを生む

服を一枚選ぶだけでなく、上下の組み合わせや小物とのバランスまで考えると、想像以上に時間がかかります。

「このシャツにどのパンツを合わせるか」「靴はどれが合うか」などと考え始めると、1分2分では済まず、気づけば15分以上経っていることも珍しくありません。

このプロセスを毎日繰り返すことは、長期的に見れば大きな時間の損失です。1週間で数十分、1年では数十時間もの損失につながります。

本来、朝は家族との時間やメイクなど他にもやるべきことが多いため、服選びに割く余裕は限られています。

それでも無意識に時間をかけてしまうのは、コーディネートの仕組み化ができていないからです。

決断疲れで1日のパフォーマンスが下がる

朝の服選びは、単に時間を奪うだけでなく、意外な形で1日のパフォーマンスにも影響します。

それは「決断疲れ」と呼ばれる現象です。

人間の脳は1日に使える意思決定のエネルギーが限られており、些細な選択でも積み重ねると消耗していきます。

朝の段階で「何を着るか」という小さな決断を繰り返すと、その分だけ集中力や判断力が削られてしまいます。

結果として、午前中の仕事に取り組む際に余力が残っておらず、重要な判断が鈍ることがあります。

特にビジネスシーンでは、第一印象や信頼感を左右する服装は大切ですが、その準備でエネルギーを消費してしまうのは本末転倒です。

あんず
あんず

効率的に働くためには、朝の決断をできるだけ減らし、脳のリソースを仕事に振り向ける仕組みが必要です。

朝の身支度を時短できる仕事服の選び方

朝の服選びに時間がかかる最大の原因は「迷い」です。

この迷いを減らすためには、あらかじめルールを決めておくことが有効です。選択肢を整理し、仕組み化することで、毎朝の判断が最小限になり、服選びにかかる時間を大幅に短縮できます。

この章では、具体的にどのように服を選べばよいかを解説します。

ベースカラーを決める

最初に取り組むべきなのが、ベースカラーを決めることです。

あんず
あんず

仕事着の場合、黒やネイビー、ベージュ、グレーなどの定番色がベースカラーです。

ベースカラーは、以下のような観点から選ぶのがおすすめです。

  • どんな雰囲気に見せたいか(やさしそう、きっちり、仕事できそうなど)
  • 自分に似合う色(人から似合うと言われることが多い)

やさしそう・柔らかい雰囲気に見せたい方は、ベージュや優しいグレーがおすすめ。バリバリ仕事ができそうに見せたい方は黒や濃いネイビーなどの引き締まったベースカラーが向いています。

簡単にまとまりのあるコーディネートができるのは、選んだベースカラーを軸にして3色コーデにする方法です。

たとえばベージュがベースカラーの場合、ベージュのパンツにオフホワイトのトップス、靴とベルト、バッグはブラウンにして引き締めます。

ほかにも…

  • グレー+白+黒の靴&バッグ
  • ネイビー+淡いベージュ+キャメルの靴&バッグ

のような3色コーデは簡単にまとまりのあるスタイルができておすすめです。

ベースカラーを決めてしまえば、買い物をする際も迷わずに済み、クローゼット全体の統一感も生まれます。

【ベースカラーのワンポイントアドバイス】

ベースカラーというと黒を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は黒は意外と難易度が高く、ベージュやグレーのほうが簡単です。

とくにベージュは色物のアイテムとも相性がよく、黒と色物を合わせたときより優しくまとまります。

ネイビーもおすすめです。黒のような引き締め効果がありつつ、黒よりもおしゃれに見えます。ベージュやグレーなどのベーシックカラーのほかに、ピンクや水色などの色物にもよく合いますよ。

シルエットやスタイルをパターン化

次に重要なのは、自分に合ったシルエットやスタイルをパターン化してしまうことです。

たとえば、以下のようなルールを決めるだけでも、選択肢が一気に整理されます。

  • トップスはシャツか襟付のタイプ
  • ボトムスはセンタープレスのワイドパンツか膝丈スカート 

また、自分に似合う形を把握しておくと、外見的にも安定感が出て「どの服を着ても違和感がない」という状態を作れます。

お気に入りの形のアイテムが見つかったら、迷わず色違いで買っておくことをおすすめします。

あんず
あんず

「おしゃれ」という観点ではいろいろなコーディネートに挑戦するのも楽しいですが、仕事着はパターン化すると大きく時短できます。

靴は服かバッグの色に合わせる

多くの方が室内の鏡でコーディネートのチェックをすると思いますが、盲点なのが靴とバッグです。

せっかく上下の服はきまっているのに、靴とバッグを持った状態でいざ玄関の鏡をチェックすると、「なんか違う!」と思うことは多いのではないでしょうか?

コーディネートは靴やバッグなどの小物も含めてまとまりを持たせることが大切です。

まず、靴の色は、バッグまたは着ている服の色に合わせるとまとまります。

たとえばネイビーのトップス+ベージュのパンツというコーデなら、靴はネイビーまたはベージュ系にします。併せてバッグもネイビーやベージュ系にしましょう。

ここで靴・バッグが黒だと、いまいちまとまりません。

また、新しい靴やバッグの購入を検討中の方におすすめなのが、靴とバッグの色は合わせて持っておくことです。

靴やバッグを購入するときはどうしても「そのアイテム単体」の良さで判断しがちですが、ぜひ手持ちの靴・バッグと合う色味なのかをチェックしてみましょう。

もし合う色味ではなかったら、併せて色味の合う靴・バッグも購入するか、別の商品も検討してみてください。

セットアップやワンピースで即コーデ完成

時短という観点なら、セットアップやワンピースを取り入れるのが効果抜群です。

上下の組み合わせを考える必要がなく、着るだけで整った印象を与えられるため、朝の時間を大きく節約できます。

セットアップはそれぞれ単品として着回すこともできるので、バリエーションを持たせたいときにも便利です。

ワンピースは、カーディガンやジャケットなどの羽織もので迷うこともあるので、長袖のシャツワンピースのように一枚で着られるタイプが便利です。

「仕事用」と「プライベート用」を分けて管理

朝の時短を目指す方におすすめなのが、仕事用の服とプライベート用の服を明確に分けて管理する方法です。

クローゼットに両方が混ざっていると、仕事にふさわしいかどうかで悩む時間が増えてしまいます。

この場合、物理的にスペースを分ける、ハンガーや収納ボックスを使ってカテゴリーを区切るといった方法が効果的です。

平日の朝には仕事用の服だけを見れば済むようになり、余計な選択を避けられます。

あんず
あんず

オンとオフの服を分けることで、気持ちの切り替えがスムーズになるという利点もあります。

前日の準備でさらに10分短縮する方法

服選びを効率化しても、朝に考えて行動する習慣が残っていると、どうしても時間のロスは発生します。

最も確実に時短を実現する方法は「前日に準備しておくこと」です。

翌朝に判断を持ち越さないだけで、身支度のスピードは格段に上がり、余裕を持って1日を始められます。

翌日のコーデを一式ハンガーにセット

翌日のコーディネートを事前に決めて、トップスからボトムス、必要ならジャケットまでを1本のハンガーにかけておきましょう。

こうすることで、朝はハンガーから服を取って着るだけになり、余計な判断が不要です。

ポイントは、アクセサリーやストッキングなどの細かいアイテムも一緒に準備しておくことです。

こうしておくと、服を着た後に「全部のストッキングが伝線していてスカートがはけない!パンツコーデに変更しなきゃ!」といった失敗がなくなります。

これを毎晩のルーティンとして習慣化すれば、考える手間が省け、翌朝の自分を助ける仕組みが整います。

靴とバッグもまとめて決めておく

服だけでなく、靴とバッグも前日に決めておくと、さらに効果的です。

特にバッグは中身を入れ替える作業が発生するため、直前にやると忘れ物の原因になりがちです。

前日のうちに必要な荷物をバッグに移し替えておけば、朝はそのまま持ち出せます。

靴については、天気予報を確認して前日に選んでおくのがおすすめです。雨の日などにも慌てることがありません。

雨の日に気兼ねなくはける靴はある程度限られると思うので、おのずとコーディネートも決まってくるでしょう。

コーディネートの写真を撮っておくとラク

毎日仕事の前日にコーディネートを考えるのが大変だという方もいるでしょう。

そんな方におすすめなのが、クローゼットにある服を組み合わせ、写真を撮影しておく方法です。

週末や長期休暇など時間があるときにやっておくと、忙しい平日に考える手間が省け、非常にラクです。

「明日は何を着ようかな?」のときに、写真を見つつ、翌日の天候や予定などと照らし合わせてコーディネートを選ぶだけなのでかなり時短できます。

仕事服選びを効率化することで得られるメリット

服選びを仕組み化し、前日に準備する習慣を作ることで、単に時間が浮くだけでなく、生活や仕事にさまざまなプラスの影響が生まれます。

朝の余裕や判断力の温存といった効果は、日々のパフォーマンスを大きく左右します。

朝に余裕が生まれ、心にゆとりが持てる

服選びを効率化すると、朝の準備時間に余裕が生まれます。バタバタせずに身支度ができることで、気持ちの焦りを減らし、ストレスの少ないスタートが切れます。

余裕がある朝は、朝食や軽いストレッチ、ちょっとした読書など、自分の時間を持つことも可能です。

自分時間を持つことで心のゆとりにつながり、一日を落ち着いた気持ちで始められるようになります。

判断力を温存でき、仕事効率がアップ

服選びにかかる判断を前日に済ませておくと、脳のエネルギーを仕事や重要な決断に使えるようになります。

服の選択をルール化することで、脳のエネルギーの消耗を防ぎ、午前中の仕事にフルで使える状態を作れます。

ビジネスシーンでは判断力や集中力は業務効率や成果に直結するため、朝のわずかな工夫が大きな差を生むことになります。

まとめ

朝の仕事服選びで時間を取られがちな方は、以下の3点を心掛けてみてください。

  • ベースカラーを決める
  • 靴・バッグまで含めてコーディネートをパターン化する
  • 前日の準備を習慣化する(コーディネートの写真を撮っておくのがおすすめ)

この3点を実践すれば、毎朝の「服が決まらない」ストレスが激減し、心の余裕と集中力を保ったまま1日をスタートできます。

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