育児と仕事の両立に取り組む中で、「とにかく時間が足りない」と感じることが多いのではないでしょうか？突発的な出来事や子どもの予定が重なり、仕事も思うように進まず、毎日が慌ただしく過ぎていく……。そんな状況に悩んでいる方は多いはずです。
本記事では、育児中でも限られた時間を有効に使いながら仕事を進めるための考え方や工夫を解説します。忙しい日々の中で無理なく実践できる具体策をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
この記事はこんな方におすすめです。
- 育児と仕事の両立に悩み、時間が足りないと感じている方
- 小さい子どもがいて、効率的に家事や仕事をこなしたい方
- 時短勤務や在宅勤務をしながら、育児と仕事を無理なく両立させたい方
なぜ育児中は仕事の時間が足りないの？
育児と仕事を両立するうえで、多くの人が感じるのが「時間が足りない」という悩みです。子どもが小さいほど、想定外のトラブルや家事の負担が増え、仕事に集中できる時間が限られてしまいます。まずは、育児中に仕事時間が不足しやすい理由を整理しておきましょう。
育児は予測不能で予定通りに進まない
育児は日々の子どもの体調変化や気分、突発的なトラブルなどで予定が大きく乱れることが多いです。熱が出るなどして、保育園からの急な呼び出しがあることも珍しくありません。
そのため、仕事のスケジュール通りに進められないことが頻繁に起こります。こうした不確実性が「時間が足りない」感覚を強める原因となります。
自分の作業時間が細切れになり集中できない
育児中は家事や子どもの世話に追われ、自分の仕事時間が細かく分断されがちです。
10分や15分の短い時間で作業をすることも多く、まとまった集中時間を確保しにくい方が多いでしょう。
集中力が途切れることで作業効率も落ち、結果的に時間不足を感じやすくなります。
家事・育児・仕事が重なり、常に忙しい状態
育児だけでなく家事や仕事の負担も同時にのしかかり、休む暇なく動き続けるために慢性的な忙しさを感じます。
優先順位をつけようにも、それぞれが急を要する場面も多く、体力的・精神的に疲弊してしまうことも少なくありません。
こうした常時多忙な状態が「時間が足りない」と感じる大きな要因です。
育児と仕事を両立するための時間の作り方5選
育児と仕事を両立するためには、限られた時間をどう使うかが鍵を握ります。特に家事の負担を減らすことで、仕事や自分の時間を確保しやすくなります。
この章では、忙しい毎日の中で実践しやすい時間の作り方を5つ紹介します。無理なく続けられる工夫を取り入れて、少しでも余裕のある毎日を目指しましょう。
家事を徹底的に簡略化・自動化する
育児と仕事を両立するには、家事の負担をできるだけ減らすことが重要なポイントです。育児や仕事は手を抜きづらい面がありますが、家事は工夫次第で手間を大きく減らせます。
たとえば以下のような方法で家事を自動化・簡略化してみましょう。
- 宅配・ミールキットサービスの活用：食材や調理キットの宅配で買い物時間や調理時間を短縮。
- 自動調理家電の活用：電気圧力鍋やホットクックなどを活用して調理時間を短縮。
- ロボット掃除機の導入：掃除の自動化で日常の掃除負担を減らす。
- 洗濯乾燥機や乾燥機の活用：洗濯物を干す手間や時間を減らす。
- 家電のタイマー予約機能の利用：炊飯器や洗濯機などをタイマー設定し、効率よく家事を進める。
- 電子レンジ・食洗機の活用：下ごしらえや後片付けを短縮。
これらの方法は一定のコストがかかりますが、家事の時間を徹底的に減らすのに役立ちます。仕事や育児に使える時間や、ゆとりある休息時間を確保しやすくなり、精神衛生上もよい影響があるのでおすすめです。
「完璧」をやめて8割主義で動く
仕事や育児、家事すべてを完璧にこなそうとすると、心身ともに疲れてしまいます。また、完璧を目指すあまり細部に時間をかけ過ぎてしまうと、かえって効率が落ちることもあります。
完璧主義はストレスやプレッシャーの原因になるため、8割（適度な質）ができればよいと割り切りましょう。8割の完成度でも十分に良い結果を出せる場合が多いですし、余裕を持って行動すれば集中力も持続しやすくなります。
育児中は特に柔軟な対応が必要なので、完璧を求めすぎないことで無理なく続けられます。気持ちが軽くなり精神的な余裕も生まれるため、結果的に仕事も育児もバランスよく進められます。
家族や周囲に「具体的に」協力を依頼する
育児と仕事の両立で重要なのは、家族や周囲に具体的な協力を求めることです。
「手伝ってほしい」と漠然とお願いしても、相手は何をどう手伝えばいいかわからず協力が得られにくいことがあります。
また、配偶者やパートナーが家事・育児に対する主体性がないタイプの人だと、「言わなくてもわかるでしょ」は通じません。
具体的にというのは、以下のように曜日や回数まで指定するという意味です。
- 土日は夕食の準備をしてほしい
- 子どものお迎えを毎週火曜と木曜にお願いしたい
- 家の掃除を週に1回はやってほしい
- ゴミ関連は、ゴミの分類、ゴミのまとめ、ゴミ出しを一連でやってほしい など
感謝の気持ちを伝えることも忘れないことが大切です。お互いに感謝を伝え合うことで、家族全体で育児・仕事を支え合う環境を作りましょう。
細切れ時間を仕事に活用する
育児中はまとまった時間を確保しづらいため、細切れ時間を上手に使う工夫が求められます。
たとえば、子どもが昼寝している間や遊んでいる時間、通勤時間などの短い時間を仕事に充てることが効果的です。
メールチェックや資料の読み込み、簡単なタスクの処理など、短時間でできる仕事をリストアップしておくとスムーズに取り組めます。
スマホやタブレットを活用してどこでも仕事ができる環境を整えておくとさらに効率的です。
細切れ時間を積み重ねることで、まとまった作業時間が取れない日でも確実に進捗が生まれます。
やらないことを決める
忙しい育児と仕事の両立では、すべてをこなそうとすると心身の負担が大きくなります。そのため、意識的に「やらないこと」を決めることが大切です。
たとえば育児中は、以下のようにやらなくてもいいことがたくさんあります。
- 毎日やっていた掃除→週3日にする
- 毎日しっかり料理→平日は簡単なメニューに絞る
- 自分の趣味や習い事→一時的に控える
- 毎日洗濯物を畳む→ハンガーのままでOK
- 友人や親戚との頻繁な連絡や付き合い→気が向くときだけにする
上記のようなやらないことリストを作成すると、何に時間とエネルギーを使うべきかが明確になり、効率的に動けるようになります。
これにより、精神的にも余裕ができて育児や仕事に集中しやすくなります。
子どもの成長期別｜仕事と育児のバタバタを乗り切るポイント
育児中のバタバタの原因や時間の作り方は、子どもの成長期によっても異なります。ここでは幼児と小学生に分けて、その時期にとくに大変なポイントと乗りきるコツを解説します。
幼児の場合（保育園送迎あり）
この時期は毎日の保育園の送迎や子どもの急な体調不良、食事・おむつ替えなどの世話で時間を取られます。保育園からの呼び出しで仕事を中断せざるを得ないことも頻繁にあるでしょう。
乗り切るコツは、仕事は午前中に集中させることです。家事はできる限り簡略化し、周囲の協力を積極的に求めましょう。
この時期に特に大変なポイント
- 朝と夜がとにかくバタバタ
- 保育園からの急な呼び出しで仕事の予定が崩れることも日常茶飯事
- 自分の時間がなかなか取れない
少しでもラクにするための工夫
- 午前中に集中して仕事を進める→午後に保育園から呼び出しがあっても業務が遅れにくい
- 夕食は冷凍食品やお惣菜も積極的に利用する→特に大人の食事は手抜きでいい
- 掃除や洗濯は「できる日だけ」で割り切る→週末まとめてでもOK。特に掃除は神経質にならないこと
小学生の場合（学童や習い事あり）
子どもが小学生になると保育園時代より手が離れるものの、学童保育や習い事、宿題のフォローなど新しい忙しさが出てきます。
特に長期休みや学童が使えない時間帯など、思った以上に時間が足りないと感じる場面が増えがちです。
乗り切るコツは、長期休みを見越して事前にスケジュール調整を行うことです。子どもが自分のことはある程度自分でできる年代なので、幼児期には頼みづらかった祖父母などの協力を得ることもポイントです。
この時期に特に大変なポイント
- 帰宅後に「宿題チェック」や「明日の学校準備」が増える
- 学童保育がない日は早く帰ってくるため仕事のやりくりが必要
- 長期休み（夏休み・冬休み）に子どもが家にいると仕事どころではなくなる
少しでもラクにするための工夫
- 学童利用や祖父母の協力を積極的に求める→ 子どもを預けやすくなるので、無理せず人に頼る姿勢が大切
- 長期休み対策として、事前に仕事の繁忙期を避ける計画を立てる
- 習い事の送迎がある場合は、オンライン対応の習い事も検討する
育児中にどうしても仕事の時間が足りないときの考え方
育児と仕事の両立を頑張っていても、「どうしても時間が足りない」と感じる場面はあります。そんなときこそ、考え方を少し変えるだけで心が軽くなり、余裕を持って過ごせるようになります。
全部自分でやろうとせず、「選ぶ」「頼る」勇気を持つ
限られた時間の中では、やるべきことに優先順位をつけて、本当に必要なことだけに集中することが大切です。
思い切って、やらないことを決める勇気を持ちましょう。たとえば家事の一部を外注サービスに頼んだり、一時保育を活用して時間を作ったりするのも有効です。
無理をせず、自分が楽になる方法を取り入れることで、全体の負担を軽減できます。
周囲の助けを借りることも重要です。頼ることは決して甘えではなく、効率よく両立するための賢い選択です。
「選ぶ」「頼る」勇気を持てば、心に余裕が生まれ、結果的に仕事や育児の質も上がります。自分だけで抱え込まず、賢く時間を使うことが大切です。
「今はできないことがあってもいい」と割り切る
育児中は予期せぬトラブルや急な予定変更が多く、思い通りにいかないことも少なくありません。
そんなときは焦らずに「今はできないことがあっても仕方ない」と割り切る気持ちが大切です。
完璧を求めすぎるとストレスや不安が増え、心身の負担が大きくなります。自分に優しくなり、できる範囲で頑張れば十分だと認めることが大切です。そのほうが仕事も長く続けられます。
時間が足りない時期は一時的なものと捉え、過度に落ち込まないようにしましょう。
まとめ
育児と仕事を両立するには、時間の使い方を工夫し、無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。家事の簡略化や周囲の協力、細切れ時間の活用など、効率的な時間管理術を取り入れましょう。また、完璧を求めず「やらないこと」を決めることで、心に余裕が生まれます。子どもの成長段階に応じた対策を取り入れながら、焦らず自分のペースで両立を目指してください。
